ともちゃんの記憶のかけら


行き場をなくし、こぼれ落ちた記憶がある。    

いつまでもそこに留まり、何かを待っているような。

踏みつぶして無かったことにしたり、違うものにすり替えることもできる。
そのたびに少しずつ、大人になると思っていた。

これは、遠い記憶のカタルシス。

今こそ、自分を導くときだ。
足元に転がるひとかけらの記憶を拾い上げる。

ともちゃんの新しい過去は、いつもそこから始まっていく。