マンゴーのアイス・ドラえもんの形をした冷蔵庫・化石化したアカウント

すべての終わりは夏、

そうやすやすと忘れられないし、忘れることができない

会話の端々や食べていたもの、きみの目をふちどる長い睫毛が静止画を保ったまま魅惑的なイメージを形成する。そして亡霊のごとく取り憑いて離れない。

憶えていることはきっと健全ではないのだろうが、他のにんげんたちはあまりにも忘れっぽくて、忘失するのが当然だという態度で苛立つ。そうやって自分はまた誰かにとっての透明人間になり、わたしの愛はまるで存在しないようにみえる。だからあらかじめ彼らの忘れてしまう分まで憶えることを請け負うつもりでいるんだ。




《生活圏》