LOVELESS

この街のことを本当は何ひとつ知らないことにいらだっている

迷路みたいに入り組んだ区画で すき間が見あたらなくてひとりにはなれない だが孤独であることに変わりはなく

歌舞伎町の一丁目にある定食屋へ行けばやさしいママふたりがいる 職業不明のよくわからない大人たちと肩を並べてお酒をのむと おのれの未熟さが浮き彫りになる夜
あたしはあそこをふたたび訪れることはあるのだろうか

欲望を隠すことなくギラついてる
欲望のまっただ中にいるひとたち

アスファルトから容赦なく吐き出される熱気が
肌にまとわりついてストレス指数が一気にあがる

もしも東京中のパチンコ屋や風俗店がなくなり、街ごと無菌状態になってしまったら 私はいよいよ肉体ごと次元をとび超えて引っ越すしかないよなぁと思っている