2月10日(月)晴れ
5時起床。昨日は疲れ果てて22時ごろに寝たので、7時間は寝たことになる。6時過ぎにまた眠くなり、そこからさらに2時間寝る。疲労感がある。
朝食のパンを買いに行く。その道すがら、老夫婦が営む居酒屋の前を通る。数日前にご主人が怪我をされたらしく、しばらく休むとの張り紙が。「早くよくなりますように」などのメッセージを書いた付箋を、その張り紙の下に貼った。安くて美味いだけでなく、ホッとできる心のふるさとになっているので、ご主人には早く元気になってほしいと思う反面、もう80歳を過ぎているので引退させてあげたい気持ちもある。複雑な心境。
パン屋が定休日だったので、マクドナルドへ。
帰ってきて洗濯物を干し、疲れていたので昼寝。今日校了予定だったチラシデザイン案件は、3日ほど連絡が来ず止まっている。おかげで完全なオフにできた。
水曜からまた5日連続で雨が降るらしいので、「雨の日だより」を作らないといけない。晴れの日続きで油断しすぎて、結局1号もストックがない。
2月11日(火)晴れ
7時前起床。9時からランニング、6.5キロ。
昨日妻が作ってくれたカレーを食べて、午後から外出。自転車でざっと10キロくらい動き回る。雑貨屋や先日閉まっていた古本屋など。パンが表紙のzineを、妻へのおみやげに買う。
帰宅するとデザイン案件の返事が。簡単な修正の後、入稿用データを作る。
先月末くらいから首がなんとなく痛くて、寝違えかなと思っていたのだけど、治ったり治らなかったりしてて、最近はリンパがたまに腫れたりして気味が悪いので耳鼻咽喉科を予約。これで大変な病気だったらどうしようと思うけど、どうしようもない。検査するしか術がない。
ひさしぶりに夕食時にハイボールを飲み、風呂に入り、日付が変わる前に寝る。
2月12日(水)雨
7時過ぎ起床。雨だったのでランニングなし。
雨ということはすなわち、「雨の日だより」の発行日。まだできてない。7割くらい作りかけだった11号を急いで完成させてアップする。
それから耳鼻咽喉科へ。大病の片鱗が見えると嫌だなと思っていたけれども、なんともなさそう。血液検査もしてもらい、特に異状はないとのこと。パニック障害になってから急に緊張する状況が苦手で、注射もダメになってしまった。前は全然平気だったんだけど。こういうのが地味につらい。理由を話して、針を刺す前に少し落ち着く時間を取らせてもらった。
午後は眠くなって昼寝。先週の早起きの疲れが今週に押し寄せている。仕事が落ち着いててよかった。
夕方、「雨の日だより」12号を作り始める。それから買い物へ。妻の実家から食材が届いたので、適当におかずを作る。美味しんぼを観ながら食べる。今日は中華そばの回。長浜ラーメンの暖簾分けの話のようだった。
寝ようと思ったらモカが興奮してバタバタ走り回っていた。最近知ったのだけど、ねこはうんちをした後興奮して「ウンチングハイ」になるんですね。かわいい。
2月13日(木)晴れ
2時に寝たのに5時過ぎ起床。モカのえさが出ていなかったようで(自動給餌器で5時に出るようになっている)、モカが布団をごそごそしていた。こいつはお腹が空いたとき、布団におしっこをしようとする。そうすると我々が慌てて起きることを知っているのだ。かしこい。
天気もよく、タイミング的に映画『音楽』を観られそうなので予約。寝不足で走る気になれなかったので走らず。10時ごろ、1時間半ほど眠る。
バスで映画館に向かう。車内で『やがて忘れる過程の途中』を読みながら、先日のホホホ座のことを思い出していた。空間が文化を作るのを担っている、というようなことを考えていたのだった。
『音楽』は、すごかった。感想を述べるのが難しい。ロックンロールだった。ロックンロールがアニメになっていた。その後、TAGSTAにRooo Louの展示を観に行く。途中で神社にべらぼうに存在するねこを愛でたりした。
Rooo Louの展示は、よかったのだけど、ただ「よかった」という感じ。なんだろう、このグッとくるかこないかの差。
サイゼリヤで羊の串が期間限定で復活しているというので行く。トイレで手を洗って帰ってきたら、槇原敬之が覚せい剤で捕まっていた。羊の串が運ばれてきて、スパイシーな粉をつけて食べる。中国人が営む、中国人が多く訪れる中華料理屋で食べたのと同じ味だ。赤羽に行ったときにふらっと入った中華料理屋でも同じような串があって感動したのだけど、なぜこれがイタリアンレストランのサイゼで? このスパイシーな粉が我々にとっての覚せい剤なのだ、みたいなことを赤ワインで酔った頭で考える。今週は結構飲んでいる。
2月14日(金)晴れ
7時前起床。雨降らんのかい。「雨の日だより」を完成させるも、晴れ間が見えてきてアップをためらう。結局そのまま晴れた。
今日明日は現場仕事なので、11時前に家を出る。電車で『やがて忘れる過程の途中』を読み終える。日記なのに好きな小説を読み終えた後のような不思議な読後感。読み終えたくなかった。岡田利規氏の『三月の5日間』が、現代演劇におけるエポックメイキングな作品であったことを抜きにしても好きで、その小説版が収められた『わたしたちに許された特別な時間の終わり』はタイトルも含めてすばらしいと思っているのだけど、『やがて〜』は三月を八〜十月に、5日間を10週間に伸ばしたかのような作品で、これが好きじゃないわけがない(ちなみに『わたしたちに〜』は『やがて〜』の中でも触れられている)。今年読んでよかった本のベストスリーの中に確実にランクインするはずだ。
今日は明日の催事の準備がメインなので、仕事自体は割と早くに終わったのだけど、明日使う印刷物の出力に3時間待ちと言われてしまった。それで、300円でやってくれる怪しい整骨院に行ったり、書店に行ったり、コーヒーを飲んだりして3時間潰した。
夕方、実家に帰る。実家に置きっぱなしの古いMacBook Proを更新したら、プログラムのインストールがうまくいかず、結局OSをクリーンインストールする羽目に。3時間かかると言われる。3時間経ち再起動したところ、インストールに32分と出て、また待つ。固まっている。やり直す。また待つ。これを数度繰り返す。諦めて途中で寝る。待ってばかりの1日だった。
2月15日(土)曇り
6時半起床。現場に8時半入りという鬼スケジュール。一晩待ったら終わってるかもと思っていたMacのインストールがまだ終わってなかった。またやり直す。今度は順調に進んでるっぽいが、最後まで見届けられずに家を出る。無事に終わってるといいけど。
朝から怒濤のスケジュールで疲れた。夕方終了。10時間ぶっ通しで働いた。
行ってみたかった古本屋がちょうど開いていたので立ち寄る。なかなかすばらしい品揃え。手のひらくらいのサイズで、民謡とか酒にまつわる唄とか卑猥な唄とかが載った謎の歌詞カード帳を古本屋でたまに見かけるのだけど、ここにも2冊あった。よいと思った方が500円なので悩むが、中の広告がなかなかに魅力的だったので、買う。店主に、こういう本が他にないかと尋ねるも、2冊しかないもよう。もともと歌声喫茶や宴会場で歌う用に貸し出されていたもので、書店などで売っていたものではないと教えてもらう。ほー。他に、2000年ごろに出た映画の本を買う。
電車が人身事故の影響で上下線とも止まっており、運転再開の目処が立っていないようだったので、バスに乗る。バスは料金が高い上に遅くて残念。
こうやって日記をつけていると、「待たされる傾向にある」とか「早起き気味」とか「体調あんまりよくない」といった傾向がわかっておもしろい。コントロールできることとできないことがあり、どちらかと言えばコントロールできないことの方が多めで、そういったものをバイオリズムとか星の巡りとかいうのだろう。みたいなことを、日記を読み返して考える。
帰るとMacのインストールは無事に終わっていた。夜、疲れすぎてなかなか寝られず、2時過ぎに就寝。
2月16日(日)雨
7時過ぎ起床。雨。「雨の日だより」第12号をアップ。急ぎのデザイン作りかえ案件があったのでサクッと済ませる。
午後からバンド練。なんと私はバンドを組んでいるのです。3か月に2回とかのペースでしか練習してない。1年くらい練習しなかった時期もある。バンド名がまだ決まっていない。それでもバンドをやっていると言えるのです。
練習後、スタジオを出てすぐのサイゼへ。練習時間よりも長い時間話す。青春時代から人生をこじらせてしまったひとたちがいる、俺たちがそうだ、みたいな話。触れてきた音楽や所属していたサークルが違うだけで、みな似たようなこじらせ方をして今に至っている。どの界隈にもそういうひとたちがいる。自分の好きなものを好きと言うこと。ブレないことの難しさ。メジャーなものをたのしめることへの憧れ。パリピになってウェーイって言えてる方が絶対人生もっとたのしかっただろうにね。みたいな話。
バスを乗り継いで家路に着く。約3時間。乗り継ぎがうまくいかず、寒い中長時間待たされて瀕死に。
夜、妻とまたデザインの話に。デザインはデザイナーの好みが反映されたものなのか否か、みたいなことなど。僕はデザイン案件には究極的には答えがあり、その答えにたどり着けるかどうかだと思っているので、好みはそこにはまったく関係ない。むしろ好みを入れるべきではないとすら思っている。そういうものを極力排除するように努め、かつ、クライアントの意思を尊重し、かつ、答えにたどり着くために試行錯誤する。その過程は僕の中では「個性」として認識されている。
初老