4月13日(月)雨
7時半起床。雨なのでランニングなし。
9時半ごろ、近所の1000円カットの店に行く。カットの際、マスクをはずしてくれと言われる。正直抵抗があるけれども仕方ない。
最初で最後のつもりで利用したのだけど、はたしてそれは確信に変わった。カットの最中、当然といえば当然なのだけど話題は新型コロナの話になる。「東京では警棒を持った警察官が、街をうろうろしているひとを取り締まっているらしい」から始まり、「昨日天神でも警察官が3人くらいが回っていて、若いひとに職質をしていた」「この間にウラではいろいろなひとが逮捕されているらしい」「ビル・ゲイツも捕まったらしい」を経て、最後には「このコロナも仕組まれていたものらしい」と来たので、「これ絶対Twitterと日記に書こう」と思いながら聞いていた。おそらくは大半がネットで見聞きしたことなのだろうけど、ここまでわかりやすくネットリテラシーについて考えさせられるとは思わなかった。興奮したけど二度と行かない。
暇を持て余しているので、最近ギターの基礎練をやっている。弓木英梨乃さんの動画に上がっていた基礎トレーニングが簡単そうで難しい。あと、今まで全くやったことがなかったのだけど、メトロノームに合わせてきちんとテンポをキープする練習も合わせて行っている。世界が前進しているのか後退しているのかまったくわからない今、「少なくとも自分自身は昨日よりちょっと前進している」ということを実感するのは大事な気がする。
「美味しんぼ」を観ながら夕食をとり、風呂に入って日付が変わる前に寝る。
4月14日(火)快晴
5時起床。ひさしぶりのランニング。やはり左膝が痛み、2キロ走って3キロ歩く。
午後、いくつかの事務作業。もうすっかり仕事をしないモードに慣れてしまって、なんらかのタスクがあるだけでつらい。
夕方、編集者の高石さんからDMで、高野雀さんの『After the Party』を読みましたという連絡が来る。把握しているだけで3冊は売り上げに貢献している。よい作品なのでぜひ多くのひとに「今」読んでもらいたい作品。高石さんからも、今読むべき作品などをいくつか教えていただく。
夕食の準備がだるくて夫婦ともにダラダラ過ごしているうちに20時をまわった。妻の実家から冷凍の餃子をたくさんいただいていたので、焼いて食べる。
妻がなんとなく熱っぽいと言う。熱を測ると37度近い微熱。葛根湯を飲み、早々にベッドに入った。白湯などを飲んでごろごろしている間に平熱に戻っていたので一安心。
腹筋ローラーで腹筋をした後、風呂に入る。
0時をまわり、くるりの『thaw』が配信されていたのでさらっと聴く。過去に生まれていた未音源化作品を集めたアルバムで、曲名と曲の感じでなんとなくどの時期に作られた作品かがわかる。正直あまりいいとは思えないのだけれど(ベスト盤などを聴いたときの、あのまとまりのなさに対する違和感に近い印象がある)、素朴な楽曲の数々が「今」を思い出すきっかけになりそうな予感はある。
4月15日(水)曇り
7時起床。なんだか全身がだるい感じがする。妻の微熱のこともあって少し不安になるけれども、キューピーコーワゴールドを飲んだら楽になってきた。
赤い公園のアルバム『THE PARK』がとてもいい。ボーカルが脱退して一時はどうなることかと思っていたけど、新ボーカルもすごく赤い公園然としていて、新展開と延長が同居してる感じの素晴らしいアルバムだった。
やるべきことがほとんどなく、外出も制限されているため、クリエイティブな気持ちが沸き起こってこない。クリエイティブな気持ちが沸き起こってこなければダメってことではないけれど、ゆっくりと心が死んでいくのを黙って見ている気にもなれない。
4月16日(木)晴れ
5時起床。晴れと聞いていたけど雲が多い。やがて厚い雲がどこかに行き、晴れ間がのぞく。
今日は走るのを最初から諦めて、歩くことにする。公園で見事に戦隊カラーの原色の服を着た子ども7人がサッカーをしているのを見て感動(赤と黒が2人ずつ)。
夜中のうちにiPhone SEが発表されていた。明日から予約受付開始とのこと。
夕方、なんとなく寒気がして寝る。熱は平熱の範疇だけど、おちおち風邪もひいてられないので、早めに対処する。
緊急事態宣言が全国に出された。10万円の一律給付が決まった。そのかわり30万の世帯給付が取り下げられた。おそらくうちは世帯で30万を貰おうと思えば貰えたと思うのだけど、仕方ないかなと思う。うちよりももっと逼迫している単身者世帯が、実質20万の給付減額で死ななければいいのだけれど。
風呂に入って1時ごろ床に就く。眠れなくて仕方なく起きる。
山下泰平さんの『簡易生活のすすめ』を読み終える。明治~大正時代の、今でいうところのライフハックのような生活をしてきたひとたちの記録をまとめたもの。生活がおかしくなっている今読むべき本だと思った。
Dawn Societyになにか書こうかなと思うものの、なにも思い浮かばない。ホットミルクを作って飲む。とりあえず夜明け(dawn)までになんか書くことに決め、書いては消し、書いては消しを繰り返す。夜明けにアップする。
6時過ぎに寝る。
4月17日(金)雨
9時前起床。3時間も寝ていない。
昨日少し風邪っぽかったのと寝不足が重なったので、今日は1日ベッドで読書することに決める。冬日さつきさんの『灰かぶり少女のまま』を読み終える。日記と詩と自分の夢日記の間のような、不思議な読後感。これまで確実に意識していたはずなのに言葉にしたことがなかったことが、きちんと活字になっていた。
Amazonから『雑な生活』『最高の集い方』が届いたので、『雑な生活』を読む。評判がよいのもうなずける。今読みたい類の話だった。
また、頼んだことをすっかり忘れていたthe band apartの『Sons are back e.p.』も届いた。あまり好きじゃなかった。
身体をあまり動かさない1日だったので、夕方、筋トレをする。普段あまりしないスクワットをした。ひさしぶりにやってみると意外と腿にくる。
「コンフィデンスマンJP」「美味しんぼ」を食べながら夕食。
21時過ぎ、iPhone SEを予約。これまで携帯を発売日に買うことに興味がなかったのだけど、今回は念願の、悲願の、待ちに待った発売なので、受付開始とともに予約した。別に新機種がどうしてもほしかったのではない。ただ、今のiPhoneが4年以上使っていてもう限界に近づいていたからだ。使い勝手がほぼ変わらないであろうSEがこのタイミングで出てくれて、本当に助かった。
冬日さつきさんの『灰かぶり少女のまま』がとてもよかったので、紙の本で手元に持っておきたく、購入することに。結果的にいろいろと冬日さつきさんのお手をわずらわせてしまった。無事買えることになり、よい気分のまま寝る。
4月18日(土)晴れ
6時前起床。2キロ走って1キロ歩いて縄跳びをする。縄跳びは尿意が敵になることを知った。跳ぶたびに尿意が襲ってくる。
昨日の夕方来ていた、丁寧に書いた方がよいメールの返事。対面だと端折れる(もしくは過剰にできる)コミュニケーションが、メールや電話だと難しいので、そのあたりを丁寧にする、というのがリモートで働くうえでのコツのひとつかもしれない。返事を書いている最中に、別件の電話が。こちらも丁寧に返すよう心がける。
『喫茶店タレーランの事件簿(6)』を読み終える。ライトノベルっぽいミステリーなので、ジャンルとしては「ライトミステリー」という感じかと思っていたら、ひとによっては「ライトミステリー」が蔑称と思われている、ということを知る。正直なところ『タレーラン』はあまりおもしろくないのだけど、そのおもしろくなさがクセになっている(やはり「ライトミステリー」は蔑称なのだろうか)。最新刊であるこの刊も例外ではなく、もはやタレーランやコーヒーが申し訳程度にしか出てこず、それがまた味わい深かった。次巻が出るのかどうかわからない終わり方だったけど、次巻が出たらぜひまた読みたい。
夕方、先週申請していた新型コロナによる特例貸付のお金がもう入金されていたことを知る。外に出ず、必然的に買い物をする機会が減ったのであまりお金を使わず、ゆえに口座の確認もあまりしていなかった。噂には聞いていたけどかなりスピーディーだ。
夕食は、妻がやってみたいと言っていた燻製づくりに挑戦。うずらの卵とウィンナーとカマンベールチーズ。どれも「ほんのりスモーク」という感じ。個人的にはもっと燻されたものが好きなのだけど、今までスモークが好きではなかったという妻からしたら、このくらいが好みとのこと。燻製はベストを掴むためにかなりの試行回数が必要だと思う。条件をひとつずつ変えて試していくしかない。「コンフィデンスマンJP」を観ながら食べる。
風呂に入って、日付が変わったくらいに寝る。
4月19日(日)雨
7時前起床。よく寝た。
雨は降り出していなかったものの、天気があまりよくなかったので、外に出て運動はしなかった。筋トレと縄跳びから来ているのか、筋肉痛が少しつらい。
昨日届いた『最高の集い方』を読み進める。イベントの企画の仕方について書かれたもので、書店で見つけて気になっていたのだけど、この機会に読むことにした。そもそも「集い」を半ば禁じられている今読むと、集まることの本質が浮き彫りになりそう。
『契れないひと』の2巻が届いたので読む。最初の話にたかさんのやさしさが凝縮されている感じがして、うるっときた。
夕方、買い物に行く。ちゃんぽんを作り、明日食べるためのおでんも作る。「コンフィデンスマンJP」を観ながらちゃんぽんを食べる。その後、妻が観てみたいと言ったロロのZoomを使った演劇を、見るともなく見る。個人的には反発の気持ちの方が大きかった。劇団テレワークというところも同時刻にZoomで演劇みたいなことをやっていたのでちらっと見たけど、やはり反発の気持ちが大きかった。映像も音声もそんなによくなく(これはインフラの問題なので仕方ないのだけど)、シチュエーションとしても「複数人で通話している」というものに限定される作品を、手を替え品を替え「演劇」として出されても、申し訳ないけれども「つたない」としか思えない。演劇にしなければだめなのか? ただ喋ってるだけの配信をしてもいいのでは? それか過去作品を配信すればいいのでは?(これは権利的な問題もあって簡単にできないことも承知だけど……)などなど、「なぜ演劇なのか」をすっ飛ばして「Zoomで演劇をやる」が先にある感じがして、ちょっと抵抗があった。
演劇に限らず、音楽でも絵でもなんでも、最近はバトンというものがひさしぶりに流行っており、「表現でひとつになろう」という風潮への反発もある。そのへんのことを風呂に入りながら考えた。
日記を書き、日付が変わったころに寝る。
初老